活動日誌−藤本ともこ
【13.05.16】教育厚生委員会視察
発達支援センター(調布市)、 専門職の確保と保護者の受容が課題
14日(火)、15日(水)の二日間、教育厚生常任委員会の視察に行ってきました。
調布市では、こども発達支援センターを視察し、取組内容の説明を受けました。
発達支援センターでは、通園事業、発達支援事業、相談事業が行われており、通園事業は調布市社会福祉事業団に運営を委託しています。
発達支援事業では、月1回から週1回の個別指導、月2回〜4回のグループ指導を行っており、418名(3月末現在)が利用しています。年々利用者は増加しており、マンパワーや部屋の確保が難しい状況のようです。
マンパワーの確保が課題と言われるものの、嘱託も含め52名体制で津市とは比べようもないほど充実しています。言語聴覚士や作業療法士といった専門職も正規職員でも雇用し、市独自で「福祉職」という職種を設け(身分的には事務職)て対応しているということです。
また、発達障害にたいして保護者の受容といった点も課題となっているようです。
職員紹介 専門職がたくさん確保されています。
ガラスはマジックミラーで、廊下から室内は見えますが、室内から廊下は見れません。子どもの様子を観察できるようになっています。
小中一貫教育(八潮市) できることから創めよう
埼玉県八潮市は、18km²市域の中に小学校10校、中学校5校があり、小中一貫教育の取り組みが進んでいます。
不登校生徒(中1ギャップ)の克服や学力向上、非行問題行動という教育課題解決の「手段」として小中一貫教育がはじまったそうです。平成18年に、中学校校舎を活用した施設一体校を導入していく方向を示す中、保護者・地域・教員から反対意見が多数上がり、「できることから創めよう」と施設分離型で独自の教育課程の導入や合同研修会などの取り組みが行われています。一貫教育推進委員会を設け、4つの部会に分け企画・立案し各学校での実践が進んでいます。特に注目すべき取組と感じたのは、9年間を通した「単元配列表」です。同じ単元(学習内容)を同色で色分けし、学習につまずいたとき、いつでも前の学年の同じ色の単元に戻って学びなおすことができるよう工夫されており、つまずきのある児童生徒には土曜日授業なども行われています。「八潮Basic]という小中ジョイント問題集も作成され、基礎学力向上と家庭学習の習慣化のため、市内すべての学校で活用されています。
こうした取り組みの中、教職員の意識の向上、9年間を見通した指導が定着してきたことにより、基礎学力の向上や不登校児童生徒の減少が成果として表れてきたようです。
津市もすべての学校で小中連携を進めるという方針が出されていますが、具体的取り組みをどう進めていくか、今後の課題です。